米国大豆協会 EUのGMO追跡・表示制度に対するWTOでの挑戦を要求

農業情報研究所(WAPIC)

06.3.7

  米国大豆協会(ASA)のリーダーがジョハンズ農務長官と会見、EUの遺伝子組み換え体(GMO)トレーサビリティーと表示の制度を速やかにWTOに訴えるように要求した。

 この会見で、ASAは、WTO農業交渉において、重要品目指定で市場アクセスが毀損されてはならない、ブラジル・アルゼンチン・マレーシアのような世界クラスの輸出部門を持つ国を先進国と同列に扱わねばならないといった先日伝えたような要求を繰り返した(米国農業団体 WTO交渉で意味ある市場アクセスを、重要品目で値切られてはならない,06.3.3)。

 それとともに、「我々は、バイテク製品を対象とするEUの差別的で科学的根拠のないトレーサビリティー及び表示規則に対するWTOでの挑戦に速やかに動かねばならない。これら規則はEUへの販売の損失で米国生産者に年々莫大なコストを課している」、「ジョハンズ長官は問題の重要性を理解、一緒に前に進むように努めるだろう」と語ったという。

 ASA leaders meet with Ag Secretary Johanns,worldgrain.com,3.6
 http://www.world-grain.com/feature_stories.asp?ArticleID=78207

 2月7日に当事国に手渡された紛争処理委員会の仮裁決が、バイテク製品の安全性はもとより、このようなEU規則をまったく問題としていなかったことは既に伝えたとおりである (WTO仮裁定 EUのGMO承認手続は合法 安全・有用性を示唆という米国発表は真っ赤な嘘,06.2.14)。