農業情報研究所
スクレイピー耐性羊もBSE感染の実験
農業情報研究所(WAPIC)
03.5.30
イギリスの研究者がスクレイピー耐性の羊もBSEに感染することを実験で確かめた。BSE類似の海綿状脳症である羊のスクレイピー(またもし存在するとすれば羊のBSE)を根絶する手段として、スクレイピー耐性の遺伝子型をもつ羊の選抜育種が追究されているが、研究者は最高の耐性をもつ遺伝子型でも、脳内注入によりBSEに感染することを確かめた。
研究は、自然状態で感染が起きるかどうかはまだ決められないが、スクレイピー根絶戦略に対してもつ意味は重大かもしれないとしている。
研究は『アネイチャー』誌に発表された(FIONA HOUSTON et al.,Prion diseases: BSE in sheep bred for resistance to infection,Nature 423, 498 (2003); doi:10.1038/423498a )。
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