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TPP<農業情報研究所>グローバリゼーション>二国間
関係・地域協力>2017年月23日
豪、ニュージー、マレーシア 米国抜きTPPを模索 日本は乗り遅れ、国家百年の計も狂う恐れ
トランプ米国大統領のTPP離脱声明を受け、オーストラリアのチオボー貿易・投資相、ニュージーランドのイングリッシュ首相がそろって米国抜きのTPPも含む代替案への取り組みを表明した。
豪貿易相「TPP代替案も協議中」 日本経済新聞 17.1.22
NZ首相「TPP、代替案に取り組んでいる」 日本経済新聞 17.1.23
Government 'working flat out' to
revise TPP deal without Trump's support,ABC,17.1.23
オーストラリア労働党は、政府は米国抜きのTPPがどう働くのか全く分っていないと反発しており(Government
'working flat out' to revise TPP deal without Trump's support,ABC,17.1.23)、この先どうなるか分らないが、マレーシア政府もTPP諸国との自由貿易協定を追求すると言っている(Malaysia’s
move if TPPA falls through,The
Star,17.1.22)。
ところが唯我独尊のわが総理、「日米両国が主導して、「良いものが良い」と評価される経済ルールを世界へと広げる。TPPは正に「国家百年の計」であります」(第百九十回国会における安倍内閣総理大臣施政方針演説)と、相も変わらず米国の参加にこだわっている。今日も国会で、「できるだけ早期に(トランプ大統領と)会談し、揺るぎない日米同盟の絆をさらに強化したい」と強調。TPPに関し「腰を据えて、意義への理解を求めたい」と述べたそうである(トランプ氏と早期会談で同盟強化 首相、民進の代表質問で強調 東京新聞 17.1.23)。
この期に及んでこの頑迷さ、この分では代替TPPにも乗り遅れる可能性がある。それはそれで結構、二国間・地域協定を結んでもろくなことはないが(多国間主義、無差別・最恵国待遇に引導を渡すTPPに大筋合意 戦前回帰を許してはならない,農業情報研究所15.10.6)、それよりも米国の利益にしかならない最悪の日米協定の締結を迫られる恐れがある。早くもメキシコ、カナダとの北米自由貿易協定の見直し(再交渉)が始まろうとしている。