機動戦士ガンダムSEED総集編
第三部「鳴動の宇宙(そら)」試写会
2004/09/11 大阪会場レポート
レポートとはいうものの、総集編の感想と、覚えている範囲のことを書き出したもの…という、かなり拙いものです(汗) 申し訳
ありません!
更に、海原はアスラン&石田さんが大好きな人なので、結構偏ってると思われます。ご注意下さい。
本編の見方については基本的に肯定派です。
さて、本題に入る前にまず以下の点をご了承下さい。
さて、それではイベントレポート開始したいと思います。
興味のあるところへジャンプされたい方はこちらの目次から。
多分この順番もかなり間違ってると思われます…特にDESTINY最新映像が、プロデューサーさんと西川さん&玉置さん、どっちの映像
コメントの後だったかもうあやふや…。
おーい違うぞ順番こうだったぞー、と仰る方、メールで指摘して下さると助かります…。
* * * * * * *
案外すんなり始まった「鳴動の宇宙(そら)」。クサナギのドッキング作業、カガリがウズミ氏から渡された写真をキラに見せるところ
から始まります。
基本的にキラ中心の構成になっているみたいだな、と思いました。
ただ、メンデルに入る時にキラがディアッカに「僕とアスランみたいなことにはならないで下さいね」と声を掛けていたのがカット
されていたのは残念でしたが。
アズラエルの幼少時の回想が入っていたのはすごく印象的でした。どんな人間にも行動理由があるんだ、アズラエルは「ただのわるい
やつ」ではないんだという説得力が増して、アズラエルの魅力が増したと思います。
…ていうか、アズラエルを抑えてたコーディネイターの男の子(砂漠編の時のキラとサイみたいな状態)、「僕が本気出したら君が僕に
勝てるわけない」みたいな事を言っていましたが、何者なんでしょう。微妙に意味ありげに顔映らなかったように思いますけど…。
誰。誰。これってDESTINYへの複線??
とか思ったり。
まさかあれデュランダルじゃないよね? それは勘繰り過ぎだよね?
あとアズラエルのお母さんもなぁ…。あんなおぞましいもの、って…何かあったんでしょうか。アズラエルを身篭る前に子供に
コーディネイトを施して、失敗した…とか?
声優さんが誰だったのかも気になる(笑) どなたの声だったのかわからなかった…。私の耳も衰えてきたなぁ。
アズラエルといえば、三人組。
オルガとシャニがすっごい活き活きしてました!
涼平さんと宮本さん、本編で登場された最初の数回に見られた硬さはまったくなくて、伸び伸びとした演技をされていました。声優が
板についてきたな?(笑) クロトと絡んでも違和感などこれっぽっちもありませんでした。むしろやんちゃに磨きがかかって更に楽し
そうな感じです。
三人組といえば、東京会場ではスペシャルゲストとして登場した新三人組の一人、森田成一さんがすごいネタバレを披露して下さった
とか。どこまで喋ってよくてどこまでは言っちゃだめとか指示がなかったそうで。
ステラ、スティング、アウルの三人、強化人間だそうです。
…強化人間っつったら微妙に違うのかな? 強化ナチュラルだそうです。
やっぱりグリフェプタン投与なのかと思ったら、なんか今度は薬はいらないんだそうで。
…ドラZの人造人間17号や18号が元生身をベースに改造されたみたいに、ナチュラルを後天的に遺伝子操作したとか、そんなんか?
それはともかく、さて、話をメンデルに戻して。
研究所等のプレートが映った時に、下に解説テロップ(ヒビキ博士私室、とか)が出たのは、分かりやすくなってて助かりました。
そして、問題の、隊長の素顔。
会場、固まってました。固まってたように感じました。
……………????????????????????? !?
えっ、ちょっと待って!!! と思った瞬間切り替わってた、みたいな。
目の回りが老人のように皺だらけ、という感じではありませんでした。が、眼が老人の眼をしていたようには思います。
そしてさすがにムウそっくりでした。
でも、考えてみたら目の回りだけが皺だらけってわけにはいかないか。そんな皺だらけなんだったら手とか首筋にも出るでしょうから。
顔は手術等で誤魔化せるらしいですが、確か手と首は隠しようがないそうですから。今の技術では。
(うろ覚えのことなので鵜呑みにしないで下さいね(滝汗))
って現代の技術のこと言っても仕方ないか。SEEDはコズミック・イラの時代だった(笑)
けど、あれだけ隠し通したクルーゼの素顔を披露して下さるなら、マリューさんのロケットの中身も見せてほしかったなぁ、というのが
正直なところ。監督は墓まで持っていくと仰っているそうですが…、そこまでして伏せなあかんほどびっくりするような相手なんやろか??
そして。
戦いが一旦終わって、倒れてしまったキラ。ラクスが泣いてもいいのだと膝を貸してあげて…、その後。
本編では出てくることがなかった、キラの実の両親の名前が、キラの口から公開されました。
優しそうなひとですわね、と言うラクスに対し、ヴィアっていうんだって。そして父親は、ユーレン。ユーレン・ヒビキ。と。
うろ覚えですが。
僕は生まれてきちゃいけなかったのかな、とこぼすキラに、ラクスは指輪を触りながら言います。
昔、母がわたくしにこう言いました。世界はお前のもの。そして、お前は世界のもの。産まれてきたからには、そうであるのだと。
わたくしは、あなたが居てくれて嬉しい。キラが居てくれるから、わたくしは前に進めるのです、と。
正確ではありませんが、こう告げて、そっとキラの肩に顔を寄せ、寄り添います。
海原ここでだだ泣きしてしまいました。
よかったねキラ、よかったね、って。
このラクスの言葉と、寄り添ってくれて、触れたところから感じるぬくもりがあったからこそ、キラは立ち直れたんだな。自分はここに
いてもいいんだと思えるようになったんだな、と思うと。
だぁ、と溢れてきてしまって。
アズラエルが核の準備してるのそっちのけで涙拭いてました。
アスランとカガリが喋ってたのは勿論気が付きましたけど、ああ楽しそうに何か喋ってるな、交流してるな、というところで止まって
しまって。それに何話してるのか音声なかったからわからなかったし。東京会場では石田さんと進藤さんも、ここで二人が何を喋っていた
のか気になるとコメントされていたとか。ほんとに気になりますってば。
あと、このエピソードでラクスがキラに渡した指輪が、ラクスのお母さんのゆかりの品(形見)なんだということがよく分かったのも
良かったと思います。
戦闘は激化していきます。
核攻撃によるボアズ崩壊。ジェネシス発射。クルーゼとムウの対決。
ドミニオンの攻撃から身を呈してアークエンジェルを守るムウとストライク。
ここでMSの頭部は焼かれたように思ったんですが、後でクルーゼが発見するのはストライクの頭部…。あれ?
それに本編ではムウのヘルメットが漂っていたのが消えていましたが、これは何かの複線なのでしょうか。それとも、あの状況ではヘルメットも
残りません、ということなのか。最期まで自分の守るべきものを守りきったムウの姿は、かっこよかった。
目の前でムウを失って、更に自らの手で盟友を討つ決断を、指示をしなければならないマリューさんが、痛々しかった。
あの叫びでマリューに全てを託し、自分の役割はアズラエルを道連れにすることだったのだと、それをまっとうできるのが満足だとでも
言うかのような穏やかな表情で、迫り来るローエングリンの光を見つめるナタルが、痛々しかった。
しかし。
レイダーがあんまりあっさり倒されたのでびっくり。
いや、ディアッカにも見せ場を、っていうのはわかるし嬉しいんだけど…。あまりにもストレートに被弾しすぎじゃないですか? クロト
の薬が切れかけてたわけでもなさそうだったし。そこはちょっとびっくり。
ディアッカの見せ場と取っても、クロトの最後の見せ場と取っても、どうにもあっさり感がぬぐえず、少し残念だったかもしれません。
いよいよプロヴィデンス参戦。
プロヴィデンスが背負ってるアレ、あれはドラグーンでいいんですよね? 巷ではファンネルって呼ばれてるし、声優さん達もトークの
時にファンネルファンネルって仰ってますけど、…あれファンネルなんですか? ドラグーンっていうのは遠隔操作システムの名前? あの
ピシュンピシュンって飛んでる砲門のこともドラグーンって言うんじゃないの? 違うの? ファンネルなの?
うーん………なんかイマイチはっきりせぇへんなぁ。
とにかくそのファンネルかドラグーンの砲門、微妙にパワーアップしていたような気が。
本編と比較して確認していないので断言はできませんが、発射されるレーザーが増えて更に多角的になってたように思います。
フリーダムも避けるのすごく難しそうでした。
ユウキ隊長に撃たれるパトリック。最期の言葉も、ナチュラルへの憎しみに囚われたもの。目の前にいるのがアスランだということも
わかっていたのかどうか。きっとそれはアスランも感じていたんじゃないでしょうか。
こんな形で両親を失って、アスランも辛かったと思います、きっと。アカデミーでの訓練と今までの経験、それに逼迫した状況が、
それを表に出すことを許さないだけで。
フレイの死。
目の前で守れなかった命が、また一つ。
クルーゼに立ち向かって行くキラ。
クルーゼの言葉に、沸き起こる葛藤。
それでもキラには信じるものがある。信じられる心を知っている。
守りたいものがあるから。
トリィに導かれたのは、アスランとカガリか。それともキラのほうなのか。
僕達の世界は、こんなところまで来てしまった。それでも笑顔で迎えてくれる人達がいる。一緒に涙を流せる人達がいるから。
キラは、その人達を信じていたから、生き残れた。
けれど、憎しみの連鎖を意図的に増幅させていたクルーゼの思惑に、最終的に乗ってしまったのかもしれない。
フレイを殺したクルーゼを殺す。それは憎しみの連鎖を立ち切ることではなく、それに囚われた行為なのかもしれない。
守れた。けれど、守れなかった。
断ち切ったのか、それとも巻き込まれたのか。それを確認する術もない。
そんなキラの空虚な思いが、DVD13巻の特典映像『星の狭間で』へと繋がっていくのかもしれない。
そんなふうに感じました。
やはり本編を見ていなければ辛い部分は多々ありますが、それでもこの「鳴動の宇宙(そら)」は素晴らしかったと思います。よくぞ
ここまでまとめてくれた、と。
キャラBOXとメカBOX、私はこれなら二本分お金を払う気になれます。
重要な追加エピソードも、作画も、声優さん達の演技も、全体のクオリティはすごく高いと思います。
エンディングがどうなるのか分かっていたのに、途中でもう泣いた後だったのに、それでも最後もまた泣いてしまいました。
こんなに蹂躙されてきた世界が、続編のDESTINYでまた戦いに巻き込まれるのかと思うと、やりきれない気持ちにもなりますが、
それはまだこれからの話。
一つの物語の完結。
今はその感動で、胸がいっぱいです。
今にして思い返せば、最後の対決でキラに挑み、叫び、キラの心を揺さぶっていたクルーゼは、キラに倒されることを願っていたのかな。
あのひとはずっと、死に場所を捜していたのかな。
SEEDはキラの物語だったけれど、その暗部であるクルーゼの物語でもあったのかもしれない。
キラの境遇は、一歩間違えればキラこそが『クルーゼ』になってしまうこともあり得るものだったのだから。