インドで病気抵抗性非GMイネが近々初めて利用可能に インド紙が報道

農業情報研究所(WAPIC)

07.4.16

 インドの科学者が分子マーカー法を利用して世界各地の重要病害であるイネ白葉枯病(bacterial leaf blight)に抵抗性を持つ非遺伝子組み換え(GM)イネを開発するのに成功した。まもなく、世界で初めて、病気抵抗性非GMイネがインド市場で利用可能になるという。ヒンドゥ紙ビジネスラインが伝えている。

 Nod for commercial release of disease-resistant rice strains,Hindu Business,4.16
 http://www.indiapress.org/gen/news.php/Business_Line/400x60/0

 商業的利用が承認されたのはSamba Mahsuri (BPT 5204) 及び Pusa Basmati 1と呼ばれる二つの品種で、どちらもハイデラバードの研究機関が開発した。高品質で人気が高く、インド南部で広く栽培されているSamba Mahsuriに、分子マーカー法を使って三つの抵抗性遺伝子を導入することに成功した。ニューデリーのインド農業研究所(IARI)も、同じ方法でPusa Basmati-1に抵抗性遺伝子を導入した。

 これら品種の性能をを評価した品種検証委員会が、4月9日か開かれた第42回全インドコメ研究グループ会合の閉会にあたり、その商業的放出を勧告した。ハイデラバードのコメ研究理事会(DRR)のプロジェクト・ディレクターによると、これら品種はすぐにも一般栽培のための利用が可能になりそうだという。

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