フランス政府　GMトウモロコシ・MON810の栽培許可を取り消せ　EUに要求

農業情報研究所＞農業バイテク＞ニュース：2012年2月21日

フランス政府　GMトウモロコシ・MON810の栽培許可を取り消せ　EUに要求

　フランスのエコロジー・持続可能発展省が2月20日、モンサント社の殺虫性遺伝子組み換え（GM）トウモロコシ・MON810の栽培許可を停止するように欧州委員会に要請した。フランス政府は昨年11月28日、MON810の栽培に反対すると発表したが、今日、MON810の栽培許可を取り消すように欧州委員会に要請した。これは最新の科学的研究、特にこのトウモロコシの栽培が重大な環境リスクを呈するとした2011年12月8日に公表された欧州食品安全機関（AESAまたはEFSA）の意見^*に基づくという。

　Le gouvernement saisit la Commission européenne pour lui demander de suspendre l'autorisation de mise en culture du maïs MON810,Ministère de l’Écologie,
du Développement durable,des Transports et du Logement,12.2.20;

　*これはMON810とは異なるBt11トウモロコシに関する意見であるが、エコロジー・・・省は、「Bt11が引き起す多くの問題はMON810の問題に置き換えることができるという議論がある」と強調、「もしEUが動かなければ、他の6ヵ国がすでに行っている[独自のリスク評価に基づいて各国が採用する]セーフガード条項を適用するほかない」と言っている。

　Statement of GMO Panel: Statement supplementing the evaluation of the environmental risk assessment and risk management recommendations on insect resistant genetically modified maize Bt11 for cultivation,EFSA,2011.12.8
　OGM : Paris demande à l'UE de suspendre l'autorisation du MON810,Le Monde,2.21

　MON810はこの14年来、主にスペインで栽培されている。モンサントはこの許可の更新を申請してきたが、EU27ヵ国の意見は割れ、許可とも不許可とも決定できず、GMO許可のプロセスは袋小路から抜け出せないでいる。'