農業情報研究所狂牛病 >ニュース:2014512

ブラジルで2例目の非定型?BSE確認  

 オーストラリア食肉家畜生産者事業団(Meat & Livestock Australia,MLA)のMarket Newsによると、国際獣疫事務局(OIE)がブラジルのマットグロッソ州の1頭の牛にBSE(狂牛病)を確認した。

 OIEの最新の報告によると、感染源は分からない、あるいは不確定だが、この牛は無機塩を加えた草だけで育てられ、およそ12歳の高齢で屠畜に回されたものであるから、およそ1年半前にパラナ州で確認されたのと同様、孤発的な非定型BSEである可能性が高いとのことである。

 このBSE確認によりブラジル牛肉の一時的輸入停止に踏み切ったのは、いまのところペルーだけであるという。

 Confirmed BSE case in Brazil,Meat & Livestock Australia,09 May 1914

 マットグロッソ州には3000万頭に近い牛がいるという。中に1頭や2頭の非定型BSE牛がいても不思議はない。そして、非定型ならと大丈夫というわけでもはない。心配な人は、環境にも最悪の牛肉は、なるべく食べないことだ (牛が環境への最大の脅威 FAO報告,06.12.13)。

 なお、このニュースが言うOIEの「最新の報告」というものを筆者はまだ確認できていない。ただ、OIEに報告されたBSEのケースの数を知らせるの中に、ブラジル—2014年1件(2014年5月2日現在)という記載を見るだけである。

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