英国D1 Oilsが最初のヤトロファ油 ヤトロファディーゼル実用化への第一歩?
08.10.2
ブリティッシュ・ペトロリアム(BP)と組んでヤトロファ・バイオディーゼルの大々的開発を進める英国のD1 Oils社が9月30日、最初のヤトロファ原油産出に成功した、生産は今年中に1000トンに達するだろうとする2008年前期の暫定業績報告を発表した。
同社のロード・オックスバラ非常勤会長は、「過去6ヵ月の間に植物科学と栽培の両面で励みになる進歩があった、最初の植物原油の産出を通してバイオ燃料作物としてのヤトロファの潜在能力を実証したことを喜ぶ」と言う。
報告によると、BPとD1のベンチャー企業・D1-BP Fuel Cropsは、ヤトロファ栽培面積を08年3月31日以来65,354f増やし(純増)、08年9月19日現在の総面積は257,370fになった。年末までには30万fに達するだろうという。その地理的分布と契約タイプは下表の通りである(単位:f)。
直接管理プランテーション |
契約農場 |
種子購入・オイル供給協定 |
総計 |
|
インド | - | 143,389 | 44,551 | 187,940 |
東南アジア | 17 | 30,591 | 24,015 | 54,623 |
アフリカ | 1.338 | 879 | 12,590 | 14,807 |
インドで栽培は大きく増えた。アフリカでは収量や小規模生産者の管理が貧弱で、栽培面積が大きく減った。ただし、マラウィでは、直接管理プランテーション周辺に販売農家や小規模農家による集中的栽培地域が発展し始めた。5年以内に2万fの集中栽培地域に育てる。
規模の経済の実現のために、手当たり次第に増やしてきた栽培地域を今後は絞り込む。現在13,500fのフィリピンやタイでの小規模事業は維持しない。現在、東南アジアではインドネシアに重点を置いているということだ。
なお、ヤトロファディーゼルが石油ディーゼルに比べて温室効果排出を相当減らすという初期的研究結果も得られており、精査と一層のデータ収集を進めるという。
残念ながら、ヤトロファの大々的栽培の社会・経済・環境影響について知り得る情報は何もない。
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