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万葉集第3巻
笠の女郎が大伴宿禰家持へ贈った歌より2首
395番
【笠の女郎】大伴宿禰家持へ贈った歌より2首
託馬野に 生ふる紫草 衣に染め
いまだ着ずして 色に出にけり
高貴なあなたに 想いをよせてから 手も触れていないというのに 顔に出てしまうのよ
397番
【笠の女郎】
奥山の 岩本菅を 根深めて
結びし心 忘れかねつも
心の奥深くから 契りをかわした想いは 忘れません
402番
【大伴坂上郎女】自分の娘を「駿河麻呂」と結婚させようと思ったのに、すでに妻がいると聞いて自嘲して作った歌
山守が ありける知らに
標結ひ立てて 結ひの恥しつ
山の番人が居るとも知らずに その山を自分の所有物にしようと標縄を張って 赤恥をかいたわ
403番
【大伴宿禰家持】大伴坂上大嬢(おともさかのうえのだいぢゃう)に贈った歌
朝に日に 見まく欲りする その玉を
いかにせばかも 手ゆ離れずあらむ
朝も昼も 見ていたいと思う 美しいあなたを どうしたら いつも手元に置いておけるのでしょう